図書館の貸し出しによって本が売れなくなっているとして、出版社や作家らが発売から一定期間、新刊本の貸し出しをやめるよう求める動きがあるのをご存知でしょうか?「図書館の影響で出版社の売り上げがどのくらい減るかという実証的なデータがあるわけではない」といいながらも、その背景には深刻化している出版不況や図書館の増加もあるようです。

図書館はここ10年で400館、20年で見ると1000館近く増え、それによって貸出が増えたのも確か。同時に新刊を買わず、借りる人が増えたのは至極当然といえるでしょう。その新刊の貸し控えをしたら、売上が伸びる計算になり…果たしてそう簡単にうまく行くのか。そもそも図書館が阻害要素ではなく買って読んでみたいかどうかで、新刊を読みたい人は購入するのでは?昔は本が売れていたけれど、今本が売れないのを図書館のせいにするのは少し乱暴な気がします。

インターネットが本格的に普及し始めたのは1997年からで、それにより一部のメディアが紙から電子媒体に移っているという時代の流れもあり、この頃から書籍の売り上げが右肩下がりに変化しています。電子書籍の便利さや手軽さ、はたまた安さも手伝い人気が出たことも 認めざるを得ないでしょう。出版文化のあり方が問われているなか、売る方と貸す方、両者の立場の違いによるこの問題は、解決に時間がかかりそうです。